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連載コラム「見るとやるとは大違い」 その6 本当に自分本位になった子どもたち
改めて「怒鳴らない」と約束してからも、やっぱり時々怒鳴っています。あの時期ほどずっと怒鳴りはしません。和やかな雰囲気で練習し、試合に臨みますが、どうしても許せないときがあるからです。 いちばん感じるのは「テンションが低い」。車でいえばアイドリング時の回転数が低い。走り出してものっそりしている。内に秘めた闘志が全体に弱いのです。その一因が「自分のことしか考えない」からだと気づくに少し時間がかかりました。いまの子どもたちは、自分本位な考え方、行動が当たり前なのです。幼いころから、自分がよければいい、と教えられる。あからさまにそういう言い方はされないでしょうが、親は子どもの成功・成果・成長ばかりを求め、無意識のうちに自分本位の人間形成がされている。僕らが子どものころは、子どもたちが一緒に遊び、助け合い、仲間とつながって生きる中で、人を思う気持ちも自然に育っていた。いまは、他人と深く関わらない。心理や行動形成の環境が変わっているのだとつくづく思い知らされます。 東京武蔵野シニアの選手たちは大半が、気持ちのいい少年たちです。素直で、ひたむきです。どちらかといえばおとなしい「いい子」が多い。突っ張りや反発ばかりするタイプはあまりいません。だけど、自分本位な子どもなのです。本人のせいではないでしょう。この時代、この社会環境が、他人のことを考えない人間(そういう思考回路や行動回路)を作ってしまうのでしょう。そこを打ち砕き、熱い心で行動する人間に育てたい。僕が怒るのは、監督の熱の表現だと、選手たちが感じてくれていればいいなと思っています。 |